対談 阿佐ヶ谷3349柴田修平とお客様
第4回 妖怪DJ高☆梵さん
阿佐ヶ谷アニメストリートで異彩を放っている妖怪ショップ※1『大怪店』。
店主の妖怪DJ高☆梵さんは『3349』にいつもチャリでやってきて「ガッと切って、バッとやってくれ」とデカイ体で、身振り手振り、カットのイメージを言葉にする。

猛獣と格闘するみたいに始まるカットは最高に気持ちいい。
高☆梵さんのオーダーは生命力にあふれている。
それがどこからやってくるのか、深く知りたくて『立入禁止』第4回をお願いした。

「飲みながらやろう!」
みんなから愛される妖怪DJの声が『3349』に響き、ビールの6缶入った袋がドンと床に置かれる。
乾杯とともに『3349』は妖怪屋敷へと姿を変える……。

阿佐ヶ谷3349代表
柴田修平
[左] 高☆梵(タカボン) 妖怪DJ 阿佐ヶ谷アニメストリート大怪店 代表。
民芸スタジアム第2回チャンピオン大会優勝。妖怪をメインテーマにハードコア、メタル、アイドルなど音楽ジャンルを跨いだ創作活動を展開。音ノ怪絵ノ怪、妖怪食堂、大怪展などイベント企画多数。
[右] 柴田修平(シバタシュウヘイ) 1986.6
原宿の某サロンにて下積み~スタイリストデビュー~トップスタイリストを経験。23歳の時、異例の店長に抜擢。その後、複数の店舗の運営管理を任され、赤字店舗を復活させる偉業を成し遂げる。2015年8月、『阿佐ヶ谷3349』代表に就任。カッコつけないカッコよさを現在模索中。知らないことを知らないと言える素直さを目標にし、『立入禁止(仮)』に参加。字が汚いがそんな自分は嫌いじゃない。真面目な優良社会不適合者。
■『阿佐ヶ谷3349』との出会い
柴田:今日はよろしくお願いします。この間いただいたリンゴジュースうまかったです。
高☆梵:青森の地元の友達が持ってきてくれたやつね。
柴:まずは『3349』との出会いから……。
高:祐天寺に住んでるときに見つけた美容院にいつも行ってたんだけど。
柴:ほうほう。
高:そこは何を注文してもやってくれんの。例えば、星形をここ(側頭部)に深く彫って、一部だけ弁髪残す、とか。熊に爪で引っかかれたみたいに刈り上げてほしい、とか。無茶言っても、「いいねぇ!」って言ってどんどんやってくれたのよ。でもその人がいなくなっちゃって、ホットペッパーで調べていろいろ行ってみたんだけど、ダメでさ。
柴:はいはい。
高:みんな遠慮してんのか、思いっきりやってくれないんだよねぇ。どこかにいい店ないかなって探してるところに、※2『ジョジョ』推しの変な美容院みつけて(笑)
柴:変な(笑)
高:安くないけど、面白そうだなって思って。そのとき※3ガヤクンが担当してくれて。俺がまた無茶な要求したら、楽しそうに「あ、いいんすか? じゃ、いきますよ」って言ってガッとやってくれてさ。ここだぁ!ってなった。それから通わせてもらってます。
柴:ありがとうございます!うれしい話です。
■妖怪と音楽フェス
柴:高☆梵さんは妖怪のグッズを集めた『大怪店』という店を運営されてますが、きっかけは何だったんですか? 妖怪との出会いというか……。
高:29歳のときに、なんのために東京にいるんだろうって思って。大学出ていくつか仕事したけど、あんまりピンとくるのがなくてさ。そのときちょうどmixiのコミュニティで今一緒にイベントやっている連中と出会って……。
柴:それまでは全く妖怪と接点ないんですか? 子供の頃は?
高:漫画がいくつかあったかな。
柴:なんのですか?
高:※4水木しげるの……。
柴:そこすごく聞きたいんですけど、高☆梵さんにとって水木しげるという存在は? というのは『大怪店』はちょっと色が違うというか……。
高:もともと子供のころから『ゲゲゲの鬼太郎』は家に一冊あって。それと『悪魔くん』が高校のときにテレビアニメ化されて、それすごく好きだったかな。
柴:『悪魔くん』って『鬼太郎』よりダークなイメージというか……。
高:十二使徒っていう悪魔が出てくるから、妖怪とはまたちょっと違うな。
柴:へぇー。
高:あと大学時代に古本屋で、水木先生の文庫本がたくさん置いてあって、買い漁ったな。それと食玩。※5海洋堂の妖怪の食玩もたくさん出て。
柴:はいはい、海洋堂。
高:大学時代に組んでたメタルハードコアバンドのオリジナル曲の歌詞に、水木先生の作品の題名やセリフを混ぜたりして……。例えば「地獄めぐり」を「Loop to the hell」にして歌ってみたり。でも妖怪にのめり込んでるという感じじゃなかったね。
柴:バンドはいつから?
高:高校の時から。※6ブリットポップ全盛期で、そこから音楽に夢中になってサッカー部の連中とバンド組んだ。大学のころはハードなものに魅かれていったね。
柴:大学から東京?
高:大学に行きたいというより、東京に出て一旗揚げたいってのが大きかったな。
柴:勉強しないで、音楽漬けの毎日ですか?
高:いや、勉強もちゃんとしてたよ。要領いいほうなんだよね。俺、こう見えて理系なんだよ? 工業大学出てんの。
柴:高☆梵さん酔っぱらうと「俺、理系だ」って、すげーいいますよね(笑)
高:あ、俺、言ってるんだ(笑)
柴:もう3回聞きましたね(笑) 今も文庫本とか食玩とか、家にあるんですか?
高:ないねぇ。集めてたものも25歳のときに火事で全部燃えた!
柴:火事?
高:高田馬場で妹と住んでるときに、家が全焼した。
柴:火元は?
高:俺の部屋の電気ストーブ。
柴:大丈夫だったんですか!? いろいろ!
高:そこはいろいろあったけど……。400万くらい損害出たって言われて……。フリーターの25、6歳の男に突然400万だよ。困ってたら大家が「先のある若者だし、こっちで払うよ」って。50歳くらいの税理士してる兄弟で、いい大家でさ。
柴:就職はしていなかった?
高:何やりたいか見えなくてさ。火事の保険で100万おりて、まず買ったのは御茶ノ水の楽器屋でオレンジ色の※7ミュージック・マンのベース。20万円。それとパソコン。
柴:その頃収入源は?
高:富士通のコールセンターで長く働いてたかな、時間かっちりしているわりに時給よくてさ。俺、PC自分で自作するくらいそっち系強いの。
柴:まさに理系だ。
高:話、妖怪に戻すと……。
柴:そうだ、そうだ妖怪だ(笑)
高:29歳のときに、mixiのコミュニティーで妖怪好きと出会って、その中に、今も一緒にイベントやるぬらりひょん打田に出会うんだけど。そいつと会って『妖怪散歩ツアー』に参加して。深大寺とかまわるんだけど。
柴:企画したんですか?
高:いや、誰かがイベントやってるのに参加させてもらっただけ。
柴:妖怪好きに気付きはじめるという感じですかね。
高:そうだね。それと同じくらいのときに、30歳の節目だから、何か面白いことをやろうと思って。それで思いついたのが、境港へのヒッチハイク。
柴:境港といえば、水木しげるの出身地!
高:そうそう!そのときちょうど秋葉原で連続殺傷事件が起きてさ、ちなみに犯人の男は俺と同郷の青森で地元も一緒でさ。
柴:直接知ってた?
高:俺は知らなかったけど、後輩連中はつながりあったみたいだね。まあそういうのもあって「こんな物騒な時代に俺みたいな得体のしれない大男を果たして乗せるのか乗せないのか、日本人はまだ親切で優しいのかどうか」みたいのを調べたいっていう裏テーマもあって。
柴:なるほど。
高:で、ヒッチハイクはじめたんだけど、意外や意外、5台スムーズに乗り継いで、17時間で着いちゃったのよ。
柴:ほお。
高:そこで久しぶりに自分の中で納得できることをしたなっていう実感というか、それも妖怪がきっかけなんだな、と思うと、妖怪って面白いかもな、と。そのときちょうどぬらりひょん打田が、鳥取県に頼まれて、東京での町おこしのスーパーバイザーをやることになったの。で、PRイベント一緒にやらないかって誘われて。
柴:ぬらりひょん打田さんはキーマンですね。
高:やつは境港で行われた『世界妖怪そっくりコンテスト』でMVP獲得した男でさ、そいつが「高☆梵、音楽やってるでしょ? 弾き語りとかやってよ」って言い出したの。でも俺、ハードコアバンドのベースボーカルなわけ。で、「やんねぇよ」って言って。その頃はまだこだわりがあってさ(笑)今ならやると思うけど。「じゃあ、何する?」ってなって思いついたのが妖怪DJ(笑)
柴:そこで生まれたんだ!
高:そうそう。でもその頃、俺、ターンテーブルも持ってないし、DJってそもそも何をするのかも全く知らないわけ。で、最初にやったのが、Amazonで『鬼太郎』の今までのサントラの買い漁り。それをiTunesに入れて流せばいいんじゃねぇかって(笑)
柴:それってDJ?
高:そうなるよね(笑)しかもイベント会場、※8渋谷のWOMB!
柴:でかい(笑)僕もよく行きましたよ。WOMB。
高:俺が用意したのマックブック一個だけよ。
柴:(笑)
高:そしてiTunesをひたすら流す。今思うとおそろしいよね(笑)
柴:盛り上がったんですか?
高:鳥取県が金出してるから食べ物、飲み物も充実しててさ、だいぶ盛り上がったよ。
柴:すごい!マックブックとケーブル一本で(笑)
高:しかもギャラ2万円もらちゃって。こんなんで2万もらえるの!?って。
柴:へぇー!
高:ギャラなんてそれ以降まともにもらったことほとんどないけどね(笑)
柴:(笑)
高:それ以来、妖怪DJ名乗ってるね。キャッチ―だし、ググっても俺しか出てこないし、いいんだよね。
柴:なるほど。
高:それからぬらりひょん打田とイベントやるようになって、もともと自分のバンドの音楽が売れると思ってやってなかったけど、妖怪を絡めたら面白いんじゃないかと思って。ちょうどその頃、女の子のデュオと妖怪を絡めて、ライブハウスでイベントやらない?ってなって、今も俺がメインでサイト運営してる『音の怪、絵の怪』というイベントをやって。
柴:それはどんなイベントですか?
高:妖怪を音や絵で表現しようっていうのがコンセプトで、歌を歌ったり、ライブペイントしてもらったり、オリジナルグッズを作家さんたちに作成してもらって売ったり……。
柴:作家さんたちとはどこで知り合ったんですか?
高:その頃ちょうど※9デザフェスに行きはじめたの。そこで出会った人とか、あとはmixiで有名だった作家さんに声かけたり。例えば水木先生の読み切りの一ページにしか登場していないキャラを※10ソフビ化する人とか。
柴:それはすごい。
高:あとはぬらりひょん打田が連れてきた人とかいろいろね。それから輪が拡がって。それが31歳のとき。同時に妖怪と食のコラボがテーマの『妖怪食堂』もはじめて。
柴:なるほど。
高:でもその頃から、妖怪DJってどんな曲かけるんですかってよく聞かれるようになって。でも俺は特に妖怪に関する曲をかけたり、パフォーマンスするわけでもないし、『ブリガドーン』というユニット作って妖怪のことを歌ったりしてたんだけど、なんかしっくりこなくて。でも、あるとき気付いてさ。妖怪を拡げるためにやっている以上、どんな表現でもOKだな、というか。上手く言えないんだけど悟りみたいなのがあってさ。
柴:それすごい発見ですねよ。
高:そうそう。
柴:自分がカテゴリーに縛られないようになった。
高:それから妖怪DJも音楽ジャンル云々じゃなくて、いろんなカルチャーと妖怪をマッシュアップさせるみたいなね。いろんな人が妖怪に触れる機会を増やすために。そういう意味で妖怪DJというのを使いだした。すごく自由になった感じがしたね。そこでさっきの『音の怪、絵の怪』もそうだし、『妖怪食堂』もそうだし、いろいろなものをやるようになった。
柴:なるほど。
高:『大怪店』って今はお店だけど、もともとは浅草で展示会やったのがはじまりで。
柴:阿佐ヶ谷にある『大怪店』の原点。
高:そこでテーマだったのが、コテコテの絵柄の妖怪にしない。
柴:コテコテ?
高:絵巻物とかに描いてあるようなドロドロの恐ろしい絵柄。そういうものは※11京極夏彦さんはじめ、いろんな人がやってるし。美術館なんかでとりあげられてるし。もっとポップで親しみやすいものがいいな、と。周りにそういうものを作ってる作家さんが多かったのもあるね。そうすれば妖怪に興味ない人でも、あ、これかわいい、って手にとってもらえるんじゃないかって。
柴:たしかに『大怪店』の品々、そうですね。
高:今もそういうコンセプトでやってるね。言ってしまえば、ガチの妖怪好きはどうでもいいってくらい。狭い妖怪好きの中でやってても面白くないし、市場も拡がらないじゃん。そうじゃないところに訴えかけたい。※12ハンズでのイベントとかそういう意味で最高だと思って。今まで妖怪に触れたことのない人にも拡がるじゃん?
柴:そうですね。
高:今、ハンズのイベントに参加してくれている作家さんって、インディーズのバンドだと思ってるの。俺がやってることは音楽フェス。それぞれの作家さんのお客さんがみんなきてくれて盛り上がってるというか。阿佐ヶ谷の『大怪店』もひとつのハコ、ライブハウス。いろんな作家さんが出ることによって、新しい作品が見られるっていうか。だから、俺がやってることってバンドやりはじめた頃からずっと変わってない気がする。
■「神に縛られない」
柴:あえて水木しげるさんとは距離を置くという方針なんですか? 僕の言ってることわかります?
高:わかるわかる。
柴:僕にとって妖怪といえば『鬼太郎』なので……
高:あってるあってる。俺にとっても水木しげるは神なんだよ。
柴:そうですよね。それはすごく感じました。鳥取まで行くぐらいだから。
高:だけど、妖怪って言ったときにみんなが思い浮かべる絵は、やっぱり水木しげる先生の絵が一番。次に※13鳥山石燕の昔の浮世絵とか来るんだけど。やっぱりダントツ水木先生。それは仕方ない。妖怪っていうものを世に知らしめた第一人者が水木しげるなんだから。『ゲゲゲの鬼太郎』はアニメ5回もやってるのよ。老若男女みんな知ってるんだよ。それはすげーことなんだよ。だけどすごすぎて、みんなの妖怪のイメージが全部『鬼太郎』になった。※14『妖怪ウォッチ』がどんなにがんばっても……、知ってる? 今度の『妖怪ウォッチ』の映画、『鬼太郎』でるじゃん?
柴:はいはい。
高:結局『鬼太郎』に頼ってるんだよ。『ゲゲゲの鬼太郎』っていうのは国民的スターになってヴィジュアルアイコンになってるわけ。
柴:ベーシックになってるわけだ。
高:それ自体はいいんだけど。果たして妖怪ってそれでいいのかって。そもそも妖怪って絵も実態もないんだよ。人の伝承や話の中で自由にイメージされたりヴィジュアル化されたりしたものなんだよね。だからどんな風に表現されてもいいはずなのに、みんなが思い浮かべる妖怪が水木しげるの妖怪だけになっちゃったら、それはちょっと悲しいんじゃないかって。妖怪の特性としてさ。
柴:そうですね。
高:だから俺がやってることは、水木先生は神という前提で「水木しげるをぶっ壊せ」なんだよね。
柴:高☆梵さんのベースに、今あるものを疑う……、というか、もっと面白くなんないのかって考える、というのをすごく感じますね。つまりそのためには「妖怪=水木しげる さえ疑う。僕をはじめ、みんなフツーに信じてしまってるから。
高:ああ。そこは自信あるな。今いろんな人と妖怪のイベントやったりしてるけど、その感覚を持っているのは俺以外ほとんどいないと思うよ。
柴:自分も美容室を経営しながら、他にもいろいろやらせてもらっているんですね。※15『ナナコン』だったり※16『ランド』ができたり……。サロンってもともと人が集まる場所って意味らしんですね。だったらなんでもありだな、と思えたときが転機になったというか。そういうところは高☆梵さんとシンパシーを感じます。
高:いいねぇ。
柴:妖怪DJの裏側にそういう論理があったんですね。
高:なんでもアリなのに、縛られてる。それが水木しげる。神なんだけど神に縛られてるから、マジぶっ壊したい。
柴:僕が※17ヴィダル・サスーンに縛られているのと一緒ですね。カットの基礎ってヴィダル・サスーンという人が全部作ったんですよ。映画にもなってます。
高:へぇー
柴:ワンレンとレイヤーとグラデーションっていう3つの技法でしかぼくらやってないんですよ。でもいいじゃないですか。べつにガッと切ったって。でもそれは誰も信じすぎててやらないどころか、言葉にすらしないんですよ。素人のほうがわかるんです。そういう感覚が。美容師のほうが縛られてるんですよ。水木しげる側になってしまっているんですよ。
高:なるほどねぇ。だから最初の出会いの話じゃないけど、『3349』の美容師はガヤクンみたいな切り方できるわけだ。
柴:真面目なこと言うわけじゃないですけど。みんな同じことしかやらないんです。先輩から同じことを教えられる。でもうちは作られた美を追求するっていうよりもリアルを極めたいっていうか。
高:それがいいよ!
柴:ありがとうございます!
■最後にききたいこと
柴:ところでなんで「高☆梵 っていうんですか?
高:小学校2年生のときに担任のカトウヨウコ先生がつけてくれた。
柴:へぇー。
高:それからずっとタカボン。高校の頃、バンドやりはじめてからはTAKA-BOMBでやってて、漢字を宛てたのは、妖怪のことやるようになってから。
柴:漢字のほうがいい!
高:妖怪やってるし、☆入れたら、※17つのだ☆ひろみたいだし。
柴:つのだ☆ひろ好きなんですね?
高:いいだろ? つのだ☆ひろ!※18『およげ』だぜ?
柴:カトウヨウコ先生に感謝ですね! 高☆梵さん、そろそろお時間が……。
高:自分のことばっかりしゃべったな。
柴:いえいえ、そういう企画ですから。ありがとうございます!
高:本当に形になるのかね(笑)
柴:十二分に!
1大怪店
阿佐ヶ谷アニメストリートにて妖怪をテーマにした作品やグッズを販売している店。他にも妖怪に関する様々な企画を発案、開催。

2ジョジョの奇妙な冒険
1986年から2004年まで『週刊少年ジャンプ』に、2005年からは『ウルトラジャンプ』にて連載されている荒木飛呂彦の漫画。作品テーマは「人間賛歌」。GUCCIとのコラボレーションなど、海外での評価も高い。

3ガヤクン
阿佐ヶ谷3349スタッフ。

4水木しげる(Shigeru Mizuki)
1922年大阪生まれ。鳥取県境港市育ちの漫画家。1958年、貸本漫画『ロケットマン』でデビュー。代表作『ゲゲゲの鬼太郎』は1968年より5度テレビアニメ化、2007年に実写映画化。『悪魔くん』は1965年にテレビドラマ化、1986年にテレビアニメ化。『総員玉砕せよ!』など自身の徴兵体験から描かれる戦争作品も、国際的な評価を得る。1991年、紫綬褒章受章。2015年多臓器不全により死去。93歳没。

5海洋堂
ガレージキッド・フィギュア、食玩などの模型を製作する会社。高い造形技術により、世界中に愛好家が存在する。

6ブリットポップ(Britpop)
1990年代にロンドンやマンチェスターを中心に発生したイギリスのポップミュージックムーブメント。「ビートルズ&ローリングストーンズの再来といわれた『オアシス』と『ブラー』の世界的な成功を中心に社会現象となり、ファッション、映画(1996年公開のダニー・ボイル監督『トレインスポッティング』)など他ジャンルにも多大な影響を与えた。

7ミュージック・マン(Music Man)
アメリカのエレキギター・ベースの楽器ブランド。フェンダー社創業者のレオ・フェンダーが、フェンダー社を辞職した後、新たに創業。

8渋谷のWOMB
東京都渋谷区円山町にあるクラブ。2000年オープン。クラブとしての店舗面積は日本最大。

9デザフェス
東京国際展示場にて年に2回開催されるアジア最大級の国際的アートイベント。

10ソフビ化
ソフトビニール製の人形化の略。

11京極夏彦(Natsuhiko Kyogoku)
1963年北海道小樽生まれの小説家。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。本格推理小説の中に独自のオカルティズムが展開される作風。代表作『百鬼夜行シリーズ』。1997年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『後巷説百物語』で直木三十五賞受賞。

12ハンズでイベント
渋谷の東急ハンズで毎年夏に開催されいてる妖怪イベント。『大怪店』の運営元「音の怪 絵の怪」と京都の妖怪イベント「モノノケ市」との共同企画。「大怪店DE渋谷」や「渋ノ怪市」と呼ばれている。

13鳥山石燕(Sekien Toriyama)
妖怪画を数多く描いた江戸時代後期の画家、浮世絵師。狩野派門人として絵を学び、喜多川歌麿などの弟子も育てた。

14妖怪ウォッチ
2013年にニンテンドー3DS専用のゲームとして販売され、のちにコミックやアニメ化されるなど展開され、ブームとなる。

15ナナコン
月の第一日曜に阿佐ヶ谷3349にて開催される飲み会。

16阿佐ヶ谷LAND
南阿佐ヶ谷にある柴田修平がプロデュースしたバー&イベントスペース。

17ヴィダル・サスーン(Vidal Sassoon)
1928年イギリス生まれ。髪の毛を切る際に頭部をいくつかのブロックに区分けし、人差し指と中指の間に髪の毛を1㎝ほど挟んでカットする方法など、現在の理容師や美容師の基本技術を築いた。自分の名前を冠した理容商品を販売する実業家でもあった。2010年ドキュメンタリー映画「ヴィダル・サスーン」公開。2011年アメリカロサンゼルスの自宅で死去。84歳没。

18つのだ☆ひろ(Hiro Tsunoda)
1949年福島県生まれのミュージシャン。中学時代からドラムを始め、高校在学中にプロデビュー。渡辺貞夫カルテット、サディスティック・ミカ・バンドなどに参加。1971年には歌手として「メリー・ジェーン」をヒットさせる。☆は発音しない。

19およげ!たいやきくん
1975年に子供向け番組内で発表された、社会現象になるほどのヒットを記録した童謡。歌っているのはつのだ☆ひろではなく子門真人。高☆梵さん、記憶違い?
[左] 高☆梵(タカボン) 妖怪DJ 阿佐ヶ谷アニメストリート大怪店 代表。
民芸スタジアム第2回チャンピオン大会優勝。妖怪をメインテーマにハードコア、メタル、アイドルなど音楽ジャンルを跨いだ創作活動を展開。音ノ怪絵ノ怪、妖怪食堂、大怪展などイベント企画多数。
[右] 柴田修平(シバタシュウヘイ) 1986.6
原宿の某サロンにて下積み~スタイリストデビュー~トップスタイリストを経験。23歳の時、異例の店長に抜擢。その後、複数の店舗の運営管理を任され、赤字店舗を復活させる偉業を成し遂げる。2015年8月、『阿佐ヶ谷3349』代表に就任。カッコつけないカッコよさを現在模索中。知らないことを知らないと言える素直さを目標にし、『立入禁止(仮)』に参加。字が汚いがそんな自分は嫌いじゃない。真面目な優良社会不適合者。
text
伊豆味大作(イズミダイサク)
1982年、沖縄生まれ。埼玉育ち。阿佐ヶ谷在住。
『ヘアカタ。』女性モード社 ライティング参加。
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